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Sunday, May 27, 2007

ニューカレドニア日本人移民史参考書籍1

ニューカレドニア日本人移民史参考書籍を少しずつご紹介したいと思います。
「ニューカレドニア島の日本人」小林忠雄著、1977、カルチャー出版(すでに有名な本で研究者なら誰でも持っています。初回移民について外交史料館の史料をもとに書かれたもの。公、大学の図書館で所蔵されていますし、中古市場でも見つかります)
「わたしのニューカレドニア」森繁久彌、小谷章監修、太陽出版1982(豪華な著者による多方面からニューカレドニアを描いた本。前述の小林氏の著書ほど知られていないが、とても興味深い内容。中古市場で見つかります)
「ニューカレドニアの青春」豊田穣、S47、第三文明社(ソロモンの海面で撃墜された筆者は、ニューカレドニアに一時収容された経験を持つ。中古市場で見つかります)
「FEU NOS PERES ニューカレドニアの日系人」津田睦美編著、2006、青幻舎(チバウ文センターでの個展を機に作成した日仏二カ国語の著作および写真集、残りわずか)
観光ガイドをのぞけば、ニューカレドニアについての著作そのものが少ないのです。また、残念なのは10年毎くらいでしか新しい著作が出てこない、つまり、これまでの活動がうまく連携していないように感じます。今度はそうならないように、次世代、他分野の方に広げて行きたいです。もちろん、先人の残した業績を大切にしたいと思っています。

rimaconaコンサート京都1

5月26日(土)、京都展会場では14時よりギャラリートーク、コンサートが行われました。私のギャラリートークはさておき、rimaconaのコンサートについて少しお話しましょう。
いつもの立命館大学国際平和ミュージアムのロビーが、ピアノが中央に配置されただけで、それはそれは素敵な空間に変わりました。ミュージアムの皆さんが、大きな椅子とテーブルを次々と整理して下さいました。ゆったりとした椅子に深く腰掛け、30分、新曲も入ったコンサートは素晴らしいものでした。なにしろ、2006年より一緒に巡業(?)しているだけに、ちょっと欲目もあるかもしれませんが、奈都子さんの声はよくのび、観客一同、その声質にすっかり飲み込まれていました。彼女の声はカレドニア人にも、フランス人にも愛され、『あの声!』と、日本語の歌詞であるにもかかわらず、高い評価を得てきました。
今回は原くんのスピーチがなくて残念でしたが、コンサートはもう一度、いえ、あと一度だけ、6月9日(土)の同時間にありますので、どうか皆さん来て下さい。rimaconaの音楽は、私がこの展覧会では見せていない、心のひだを代弁してくれるようです。あのピアノの音に、あの声に、日系の方とのいろんな想い出が重なります。
最後になりましたが、会場を埋め尽くしてくださったお客様に感謝致します。

Wednesday, May 16, 2007

京都展開催1

京都展が無事スタートしました。9日の内覧会には、ニューカレドニアから、マリー=ジョゼ・ミッシェル日本国名誉領事、ローズマリー・タケ新ニューカレドニア日本親善協会会長が出席してくれました。
14時から、桂副館長の司会で、安斎館長、ミッシェル日本国名誉領事、タケ親善協会会長、立命館大学米山教授、rimacona原、津田が順々に挨拶をしました。その後、津田がギャラリートークを行い、質問に応じました。それにしても、当日たくさん来ていただいたテレビ局、新聞社の皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。
京都展は、ラブデー収容所の比重が、他会場より大きくなっています。会場は時系列に展示するには、少々狭いので、観客の皆様にうまくわかっていただけるかが心配です。たくさんのキャプション、映像作品で観賞に2時間を要するとは思いますが、皆様どうぞ、お出かけ下さい。

Tuesday, May 01, 2007

京都展準備中1

連休に突入し、いよいよ京都展の準備に負われています。
今回は、ラヴデー(オーストラリア)で撮影した写真で今まで発表したことのないものを初めて展示します。それとあわせて、ある日本人移民のニューカレドニアに残された現地妻が、収容所で亡くなった夫の親友Mさんと交わした手紙を紹介します。これは、オーストラリアから強制送還されたMさんの遺品から見つかった手帖に書き写されていました。8人の子供とともに残され、悲嘆にくれる妻の亡き夫への深い愛情、そして、同郷の友人の深い友情、書簡からは当時の様子が生々しく伝わってきます。
いかに彼らが残酷な別れを経験したのか思い知らされました。私は普段二世の証言を中心に展覧会を組み立ててきましたが、今回見つかった手帖のおかげで、故人の生の声を聞く事ができたような気がします。
京都展で、展示内容はかなり変化する予定です。5月12日に予定している座談会、シンポジウムともうまく連動するように考えています。乞うご期待!